04「明日の富士北麓観光」 スペシャル対談第一回「観光振興を考える」
大きく変化する時代の中で未来を切り開くには
白壁
山梨県の観光、特に富士山を中心にした富士北麓の観光は新しい時代を迎えようとしています。近々には富士山静岡空港も開港して、韓国や中国から定期便が乗り入れます。富士山を目指して多くの外国人観光客がやってくるでしょう。中部横断自動車道が全線開通する日も、そう遠くありません。さらにリニアがあります。郡内では遠い世界の話のように感じる人がいるかもしれませんが、そんなことはありません。リニア駅がどこに出来るかはともかく、リニア駅とのアクセス道路を整備することで富士北麓にも国内外から今以上に多くの観光客を期待できます。リニアは山梨県にとってエポックメーキングなことです。
野田
リニアは、インバウンドを含めて非常に大きな意味を持つと思います。
白壁
豊かな自然は山梨の誇りですが、獣道しかないような場所には観光客はやって来ません。やはり道路網の整備が不可欠です。道路をきちんと整備することは地域住民の暮らしに役立ち、安全につながることはもちろんですが、観光客が安全・安心して滞在する上で必要です。もちろん自然保護は大事ですが、県外から山梨に流れ込んでくるルートを整備していかなければなりません。
そういう状況の変化を踏まえて、新しい時代の富士山を中心にした富士北麓観光はどうあるべきか。その一つとして先般、私を含めた富士北麓・東部地域の県議8名で「富士山新交通システム等の勉強会」を発足しました。富士スバルラインを活用し、環境負荷が少ない、観光立県にふさわしい新たな交通システム導入を検討していく勉強会です。

冬季閉鎖もなく、通年で富士登山ができるようになれば、世界遺産登録と相まって国内外からの観光客は間違いなく富士山を目指すことになるでしょう。確かにクリアしなければならない課題は山積しています。しかし、課題というのはクリアすべきものです。夢は言葉にし、実行に移すことに意味があると思います。環境に配慮した上で、一年中いつでも登ることができる富士山。そのための新しい交通システムを考えていこうと思っています。
野田
課題として何があり、それは実現可能なのかどうか、クリアしなければならないことはあるでしょうが、研究してみることはとても大切なことだと思います。いつか実現して、あの時代に研究していたからだということになるのかもしれません。
白壁
未来を切り開いていくには知恵を絞り、汗をかくことが必要です。先ほどもお話しましたが、観光は総合的な産業です。富士河口湖町の大石地区ではサクランボやブルーベリーの観光農園が人気を集めています。農業と観光のコラボレーションとでもいうのか、そこそこの結果が出ています。また最近ではジビエへの取り組みも始まっています。地元で採れたおいしい食べ物、おいしい水、澄んだ空気など、うまく利用していくことだと思います。
野田
食べ物というのは観光にとって重要なファクターです。多くの人が訪れる観光地には、必ず地元の食材を使ったおいしい食べ物があります。今以上に工夫することが必要になってくると思います。
白壁
安かろう悪かろうではだめなんです。あのホテル、旅館に行けば、一年中で一番おいしい時季に「あの料理を食べられる」—そういうことが大事です。小さな部品が集まって、大きなものをつくり上げていくんです。
洞爺湖サミットが開催されたザ・ウインザーホテルにフランス料理レストラン「ミシェルブラス・トウヤ・ジャポン」の日本唯一の支店があります。ミシュランの三ツ星ですが、そこは地元の食材をふんだんに使ったまさにジビエ料理で、日本中からそれを目当てに観光客が来ています。こういうところも必要だと思います。
野田
同時に、先ほど双海町の例を挙げたように、子どもたちが誇りを持つことができるような地域、住民がクオリティを高めていくような地域づくりをしていくことです。そのことをしっかりと意識することが大事なことではないでしょうか。
白壁
知恵を出し合えばいろいろな可能性が開けてきます。一つひとつの積み重ねがブランドを築いていくのです。
富士北麓をクオリティの高い観光地に築き上げることで、山梨県の観光を総体的に底上げできると確信しています。









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