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横内知事2009年2月議会説明要旨

 平成二十一年二月定例県議会の開会に当たり、提出致しました案件のうち、主なるものにつきまして、その概要をご説明申し上げますとともに、私の所信の一端を申し述べ、議員各位並びに県民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げたいと存じます。

 私は、一昨年の二月二十七日に知事に就任致しましたが、以来、本日でちょうど任期二年が経過致しました。

 この間、任期中に行うべき施策を着実に、かつスピーディーに実行していくため、県政運営の基本指針となる「チャレンジ山梨行動計画」を策定し、「暮らしやすさ日本一」の山梨づくりに向けて全力で取り組んで参りました。

 私の施策の基本は、「山梨を元気にしたい」、「活性化したい」ということであり、そのために先ず取り組むべきは、産業経済の活性化でありました。
 産業経済の活性化こそが、県税収入の増加、財政基盤の強化に、ひいては、福祉や医療、教育などの施策の充実につながるものであり、そっれによって暮らしやすさが高まれば、多くの優秀な人材や先進的企業などが県外から集まり、山梨のますますの活性化につながっていきます。

 このプラスの循環を、是非山梨でつくりたいというのが私の戦略であり、このような思いで、この二年間、県政各般にわたる取り組みを全力で進めて参りました。
 先ず、産業立地室を設置して企業の誘致体制を強化し、積極的に企業誘致に取り組んで参りましたが、平成十八年においては七件であった企業立地件数が、平成十九年には二十件、昨年は一月から六月の上期のみで十三件と着実に増加致しました。
 また、果物やジュエリー、ワインなど、やまなしの多くの「すぐれもの」を全国に情報発信し、本県物産のブランド化を図ることが必要と考え、東京日本橋の「富士の国 やまなし館」をリニューアルし、本件地場産品のPR拠点としての機能を強化するとともに、六百三十名の方々に「やまなし大使」を引き受けていただくなど、本県の魅力を全国に情報発信しております。

 更に、県産ワインの販路拡大に向けては、外務省に強く働きかけた結果、北海道洞爺湖サミットや在外公館で採用されたほか、積極的なPRに努め、特に甲州ワインは和食に合うとの評価が高まる中で、EU諸国に向けた本格的な輸出を目指す動きも出てきております。
 また、ももやぶどうなど県産農産物のPRを全国各地で実施し、私自身、北は青森、西は京都、更には、台湾で開催された国際食品見本市「フードタイペイ」においても、トップセールスを実施し、農産物の販路拡大とブランド化の推進に大きな手応えを感じております。
 更に、観光振興につきましては、昨年春の「山梨デスティネーションキャンペーン」の実施など、官民で連携して積極的に誘客活動に取り組み、NHK大河ドラマ「風林火山」の波及効果により一昨年大幅に増加した観光客数の維持を図っておっります。
 海外観光客の誘致についても、ソウル、北京、上海、香港、台北など東アジア諸都市において、トップセールスを実施致しました。

 また、農業の振興につきましては、「やまなし農業ルネサンス大綱」を策定し、担い手の確保・育成に加え、企業の農業参入など企業的な経営を進めるとともに、都内大田市場への「やまなし輸出促進センター」の設置など、県産果実の輸出拡大にも積極的に取り組んでいくことで、高収益な農業と活力に満ちた魅力ある農村の実現を進めております。
 少子化対策にも力を入れて取り組んでおり、昨年四月から五歳未満児の通院、未就学児の入院について、診療時に無料で医療サービスが受けられる乳幼児医療費窓口無料化を県下全市町村で導入するとともに、ひとり親家庭、重度心身障害者の医療費についても窓口無料化を実施しております。

 更に、昨年の十月三十日に、富士・東部地域において新たに小児初期救急医療センターをオープンし、開設以来一月末までの約三箇月間に、当初の想定を大幅に上回る三千十四人の方々に利用され、子育てにかかる安心のよりどころとして活用されております。
 また、中学校入学時の学習環境や生活環境の変化に対応できず、不登校やいじめが急増する、いわゆる「中一ギャップ」への対応が喫緊の課題であることから、昨年四月より中学校一年生を対象に一クラス三十五人を基本とする少人数学級編制の導入を実現しております。

 
 更に、中部横断自動車道の新直轄方式に係る本県負担が百八十億円であったものを百五十億円程度軽減することができ、毎年度負担軽減措置として約十億円の交付税措置がなされております。
 また、昭和町常永地区の大規模商業施設計画については、甲府市中心部への大きな影響が懸念されることなどから規模の見直しを要請し、関係者の御理解と御協力をいただく中で、解決を図ったところであります。
 これらの事業を含め、行動計画に掲げた三百七の施策・事業については、数値目標を掲げた項目の多くが計画で想定した進捗率を上回るなど、概ね順調に進行しておりますが、今後、総合計画審議会等において御意見をお聴きする中で、必要な見直しを行いつつ、新たな課題に対しても的確かつ迅速に対応して参る所存であります。
 更に、将来にわたって持続可能で健全な財政構造を確立し、より効率的で質の高い県民サービスを提供していくため、「行政改革大綱」を策定し、「県財政の改革」、「県庁の改革」、「行政サービスの改革」の三つを改革の柱とし、平成二十二年度までに達成すべき数値目標と具体的な工程を明らかにして取り組みを進めて参りました。

 第一に、県財政の改革について、特に県債等残高の削減につきましては、実質的な交付税である臨時財政対策債等を除き、県がコントロールできる県債等残高を平成二十二年度末までに三百八十億円程度削減すつろの目標を定めましたが、本年度末見込みでは計画を六十億円程度上回るペースで削減が進んでおります。

 また、職員数の削減についても、平成二十三年度当初までの四年間で六百三十三人、四・二パーセント純減するとの目標を定めましたが、計画のペースを上回る削減を進めております。

 第二に、県庁の改革については、本年度から、年度の初めに「チャレンジ ミッション」を公表し、私自ら各部局長に対し年度の重点方針を示した上で、各部局ごとに具体的な目標を設定させ、自発的に問題解決や業務改善に努力していく取り組みを進めております。
 また、職員提案制度における提案件数も、昨年度は三百九件、本年度は五百七十四件と増加するなど、職員の間に行政課題に前向きに取り組む姿勢が見られ始めております。

 第三に、行政サービスの改革については、県政に対する疑問や意見に対して迅速に答える「県政クイックアンサー制度」の活用を図りつつ、開かれた県政を実現していくため、行政情報の公開度について全国トップクラスを目指す取り組みを進めております。
 また、県政運営に幅広い県民の皆様の御意見を反映していくため、県内各地に私自らが出向く「県政ひさづめ談議」を本年度も二十回開催し、新たに各部長等による「県政出張トーク」も本年度四十回以上開催したところであります。
 しかしながら、こうした行政改革を進める一方で、本年度は職員の不祥事件や事務処理ミスが重度なり発生したことは、誠に遺憾であります。
 職員に対しては自らを厳しく律するよう促すとともに、全庁で事務処理ミスの再発防止に向けた取り組みを徹底し、信頼回復に全力を尽くして参る所存であります。
 また、この二年の間には、平成三十七年の営業運転開始を目指すリニア中央新幹線や平成二十九年度までの一日も早い完成を目指す中部横断自動車道、山梨大学を中心とする世界最高水準の燃料電池研究など、将来の本県の大いなる飛躍・発展に向けた芽が着実に育っております。
 今後とも、本県将来の発展に向けた種を蒔き、芽を育て、その芽をより力強いものとしつつ、「暮らしやすさ日本一」の山梨が実現できるよう、私の全身全霊をかけて取り組んで参ります。

 議員各位をはじめ、県民の皆様におかれましては、なにとぞ御支援と御協力を賜りますようお願い申し上げます。
 さて、県政において当面取り組むべき最大の課題は、深刻な経済不況に対応した緊急経済・雇用対策であります。
 我が国の経済は、特に、欧米各国で金融機関の破綻が相次いだ昨年九月以降、戦後最悪と言ってもよい不況に陥り、企業の業績や雇用情勢、更には国民生活に深刻な影響が現れております。
 本県経済につきましても、県内産業を取り巻く環境が急速に悪化し、全国ベースよりも経済情勢は厳しさを増してきております。
 このため、県では、昨年の九月補正予算に三十二億円規模の県独自の活力創出緊急対策を計上致しますとともに、十二月補正予算においても、九十億円規模の第二次活力創出緊急対策を計上し、景気対策に積極的に取り組んできたところであります。
 中でも、商工業振興資金については、九月補正予算で三十一億円、十二月補正予算では百四十九億円の融資枠の追加を行い、当初の二倍以上の三百二十億円の融資枠を確保し、厳しい経営環境にある中小企業の資金需要に柔軟かつ的確に応えて参りました。
 また、雇用情勢については、十二月には有効求人倍率が過去最低の〇・六四倍にまで悪化し、今後、更なる悪化も懸念されております。
 このため、本年一月には、国の第二次補正予算成立までの間のつなぎとして、緊急かつ臨時的に二百人規模の雇用を創出する本県独自の「緊急地域雇用創出事業」を決定し、県による直接雇用等の実施や、離職者を新規雇用して教育訓練を実施する企業等に対する助成金の交付を行うとともに、緊急の合同企業面接会を開催致しました。
 こうした中、過日、国において第二次補正予算が成立し、本格的な雇用対策の実施に向けた「緊急雇用創出事業臨時特例交付金」及び「ふるさと雇用再生特別交付金」が創設されましたので、これらの国の施策を有効に活用しながら、経済・雇用対策に一層機動的かつ効果的な対策を講じていく決意であります。
 先ず、雇用対策のうち、緊急雇用創出事業については、二月補正予算において交付金を基に二十億円の基金を設置し、平成二十一年度から二十三年度までの三年間、失業者に対し、次の雇用機会が確保されるまでの間のつなぎ的な就業機会を創出することを目的として、直接雇用や委託事業等を実施することとし、明年度は五百人規模の雇用の創出を図って参ります。
 また、ふるさと雇用再生事業については、四十六億円の基金を設置し、今後三年間で、地域の発展に資すると見込まれる事業の実施を通じ、一年以上の継続的な雇用を創出していくこととし、明年度は七百人規模の雇用の創出を図って参ります。
 これら両事業による合計千二百人規模の雇用創出と併せ、ハローワークと連携した求職者総合支援センターの設置や求職者等を対象とした無料職業訓練の大幅な拡充など、離職者等への支援を一層充実して参ります。
 また、経済対策につきましては、経営環境が一段と厳しさを増している中小企業者の円滑な資金繰りを支援するため、本年度内の商工業振興資金の総融資枠を更に五十億円拡大し三百七十億円とする
とともに、明年度においても本年度当初予算の百四十億円から二百億円に拡大して十分な融資枠を確保して参ります。
 更に、県を取り巻く環境が大変厳しい時期にあっても、県経済の将来の発展への布石を打っていくことが大切であると考え、新たな技術の開発や製品づくりに挑戦する中小企業者などを総合的に支援
する専門家チームの派遣、市場調査や販路拡大等に対する支援、県内建設業者の新たな事業分野への進出などを目指す取り組みに対する助成などに取り組んで参ります。
 「ミネルヴァのフクロウは、黄昏どきに飛び立つ」
 これは、ドイツの哲学者ヘーゲルの言葉でありますが、知恵の神ミネルヴァの使いとされるフクロウは知性の象徴であり、その意味は、次の時代を開く新しい知恵は、社会の停滞期に生まれるということであります。
 不況を乗り切ることが先ず大事でありますが、同時に企業の皆様には不況が明けたその先を見据え長期戦略をじっくりと考えてもらいたい、との思いを私は持っており、将来に向けた前向きな取り組
みを積極的に支援して参ります。
 非常に厳しい経済情勢の下、県財政も厳しい中ではありますが、こういうときであるからこそ、県が、「不況から県民の生活を守る砦」となるべく最大限努力し、県民の皆様とともにこの難局を乗り越えて参る覚悟であります。

 次に、平成二十一年度当初予算編成に当たりまして、その基本的な考え方を申し上げます。
 国の明年度予算編成においては、生活者の暮らしの安心、金融・経済の安定強化及び地方の底力の発揮といった重要課題に予算の重点化が図られ、歳出規模は対前年度比六.六パーセントの増となっております。
 一方、地方財政計画においては、生活防衛のための緊急対策に基づき地方交付税が一兆円増額された結果、地方交付税と臨時財政対策債を合わせた実質交付税は、二兆七千億円程度の増となったものの、地方税が四兆三千億円程度の減、歳出規模については対前年度比一・〇パーセントの減となり、社会保障関係費等が増加する中で、地方財政はひっ迫の度を増しております。
 特に、地方財政に生じる多額の財源不足額については、後年度その償還額が交付税で全額措置される臨時財政対策債で補てんすることとされ、都道府県の臨時財政対策債の発行額は、本年度の二倍以上となる約三兆二千億円とされております。
 こうした中で、明年度の本県財政についても、非常に厳しい環境に置かれており、先ず、歳入面では、県税収入は景気後退が続く中で法人二税の落ち込みが激しく、実質県税総額は九百三十四億円程度となり、本年度当初予算との比較では、過去最大の約二百四億円の大幅減収を見込んでおります。
 更に、地方交付税と臨時財政対策債を合わせた実質的な地方交付税は、本年度と比べ、役百五十四億円増の一千五百十五億円程度にとどまる見込みであります。
 一方で、歳出面では、介護保険関係経費、高齢者医療費など社会保障関係費が大きく増加するとともに、公債費も増加するなど、義理的経費の増加が避けられません。
 このため、明年度の予算編成に当たっては、歳出全般にわたっての徹底的な見直しを図るとともに、将来にわたって持続可能な財政運営を確保するため、公共事業等の段階的な縮減、県単独補助金や事務事業の見直し、職員数の計画的削減など、行政改革大綱に掲げた目標の着実な実施を図ったところであり、更に、本年四月からは、本県としては過去に例のない非管理職まで含めた全職員を対象とした給料の特例減額措置を実施することとしたところであります。
 以上のような取り組みを行っても、一般財源はなお大幅に不足するため、明年度の予算編成に当たりましては、百四十億円の基金を取り崩すこととしたところであります。
 こうした中で、県債等残高の削減については、行政改革大綱の中で、実質的な交付税である臨時財政対策債等を除き、県がコントロールできる県債等残高を平成二十二年度末までに三百八十億円程度削減するとの目標を定めているところでありますが、明年度はこれを上回るペースで削減を達成でき
る見込みであります。
 一方、臨時財政対策債等を含む県全体の債務残高については、行政改革大綱においては、臨時財政対策債の発行額が毎年度百五十億円程度で推移すれば、平成二十年度以降減少していくと見込んでお
りましたが、本年度は前年度よりも減少するものの、明年度については、国の地方財政対策に基づき、本年度の二倍強の四百四十二億円の臨時財政対策債の発行を余儀なくされるため、県全体の債務残高の増加は避けられない状況にあります。
 以上のような厳しい財政環境の中で、明年度予算は、チャレンジ山梨行動計画の実施に必要な予算については、積極的に計上するとともに、景気や雇用に十分に配慮した施策を推進して参る所存であります。
 以下、平成二十一年度当初予算案のうち主なるものにつきまして、チャレンジ山梨行動計画の施策体系に沿い御説明申し上げます。
 その第一は、「変える・やまなし」の実現についての施策であります。
 県内各界各層の方々から幅広く御意見・御提言をお伺いし、これを今後の県政運営に生かしていく
ため、引き続き、「山梨県経済財政会議」や「やまなし女性の知恵委員会」、「県政ひさづめ談議」などを開催して参ります。
 また、チャレンジ山梨行動計画に示された県政の重点施策を着実に実行するため、明年度は、やまなしブランドの確立と販路拡大に向けて、観光部の観光企画課を「観光企画・ブランド推進課」と変更し、やまなしブランド戦略の司令塔的機能を持たせるとともに、農産物の販路拡大に特化した組織として、農産部内に「農産物販売戦略室」を設置致します。
 更に、食品表示の偽造問題等に対応し消費者・生活者の視点に立った行政の充実を図る観点から、県民室内の食の安全・食育推進室を「消費者安全・食育推進課」とし、その機能を強化して参ります。
第二は、「力みなぎる・やまなし」の実現についての施策であります。
 先ず、やまなしブランドの確立についてであります。
 本県は、富士山をはじめとする自然景観やフルーツ、ワインなど、素晴らしい資源に恵まれており、このような多くの「すぐれもの」を県外に向けて積極的にアピールすることにより、訪れてみたい県、住みたい県、産物に恵まれた県という本県に対するイメージを、より多くの方に持っていただくことが大切であると考えております。
 このため、首都圏において、本県の魅力を様々なメディアを利用して効果的に発信するイメージアップ事業を進めて参ります。
 また、国内外で評価が高まりつつある県産ワインにつきましては、県内の意欲あるワイナリーが、
明年度の国のJAPANブランド育成支援事業を活用して海外への本格的な販路開拓に取り組んでい
くこととしており、県と致しましても、積極的に支援して参ります。
 更に、中国等における商標の冒認出願については、国に対して、日本の地名等の冒認出願の排除を徹底するよう要請しているところですが、県と致しましても、輸出拡大に取り組む県産品のブランド価値を守るため、中国等における過去の商標の出願及び登録の状況について、専門機関を活用して調査を行い、関係部局が一体となって監視体制の強化を図って参ります。

 次に、燃料電池の研究開発については、本年夏頃には山梨大学の研究センターが完成し、世界最高水準の燃料電池の研究開発拠点が本格的に始動する予定でありますので、引き続きこれを支援するとともに、明年度は、燃料電池関連産業を本県内に集積・育成するための方策などについて、大手県外企業や県内企業、学識経験者等による検討組織を設け、幅広く御論議いただきたいと考えております。

 次に、技術系人材の確保・育成についてであります。
 技術系人材の確保・育成が課題となっていることを踏まえ、本年四月から産業技術短期大学校と工業系高等学校が連携した教育プログラムを実施して参るとともに、本県の職業能力開発施設の将来の方向性等について、学識経験者などで構成される検討委員会を設置し、検討を進めて参ります。
 次に、中小企業の振興についてであります。
中央自動車道沿線地域には、多摩、山梨、諏訪の各地域に精密機械、機械電子などの特色ある産業が集積していることから、多摩・諏訪地域との連携強化に取り組み、本県中小企業の販路拡大や新技術新製品の開発力強化等を図って参ります。
 また、「やまなし産業大賞」を創設し、本県産業の発展や地域経済の活性化に対する貢献が顕著な企業等を顕彰することにより、チャレンジ意欲を喚起し、地域の核となる企業を育てて参ります。
 次に、中心市街地の活性化についてであります。
 県都甲府市の中心市街地の活性化に向けて、まちづくり会社が新たに実施する空き店舗の利活用による商店街の再生を支援するとともに、紅梅地区再開発ビルへの宝石美術専門学校の移転整備を着実に推進するなど、甲府市と連携しながら取り組みを本格化させて参ります。
 次に、農業の振興についてであります。
 農家の所得向上を図るためには、販売促進対策の強化が極めて重要であることから、生産・流通・
販売等の関係者で構成する「県産農産物販売戦略会議」を設置し、県産農産物の販売戦略を総合的に
検討して参ります。
 また、農業団体と連携して、私が先頭に立って首都圏等の大消費地での販売促進活動に引き続き取
り組むとともに、アジア屈指の国際経済都市である香港において、海外では初となる「富士の国やま
なし」観光物産フェアを開催し、観光セールスと併せて県産農産物のPRを行うなど、県産農産物の
輸出促進を強力に推進して参ります。
 更に、生産量日本一を誇るぶどうやももなどの果樹をはじめとする本県農業を、将来にわたって維
持、発展させていくためには、担い手の確保、育成が重要な課題であることから、大規模生産法人等
の育成や企業の農業参入を積極的に促進して参ります。
 次に、県内各地で深刻化する鳥獣害に対しては、被害の多いニホンジカ、イノシシ、ニホンザルの
管理捕獲を引き続き強力に行うこととし、特に、ニホンジカについては、高山帯における管理捕獲を
県が山梨県猟友会に直接委託することにより、県下全域で適切に個体数調整を行って参ります。
 第三は、「やすらぎ・やまなし」の実現についての施策であります。
 先ず、県庁舎の耐震化等整備についてであります。
 甲府市は、今後三十年以内に震度六弱以上の地震が発生する確率が八十一・八パーセントと静岡市
に次いで全国二番目に高い状況にあり、本県庁舎は、全国で唯一、地震防災対策強化地域内にありな
がら耐震化がなされていない庁舎となっております。
 大規模災害発生時に、県民の生命と財産を守る使命を持つ警察本部や子どもの安全を担う教育委員
会が機能不全に陥ることはあってはならず、県庁が人命救助、災害復旧等を担う防災拠点としての役
割を的確に果たしていくためには、財政が厳しい中にあっても耐震化等整備は避けて通れない事業で
あります。
 このため、本年度、「県庁舎耐震化等整備基本計画」の策定を進めてきたところであり、過日、基
本計画の案をお示ししたところであります。
 主な内容として、耐震基準を満たしていない県民情報プラザ、東別館等を集約建て替えする防災新
館には、災害対策本部、警察本部、教育委員会を集中配置し、防災拠点機能を確保する考えでありま
す。
 防災新館の建設事業費については、PFI方式の導入による経費縮減効果や国庫補助金の活用を考
慮した上で、実質的な県負担額を九十五億円程度と見込んでおりますが、PFI方式による財政負担
の平準化や公共施設設備等事業基金の活用等により、県の財政運営に支障をきたすことはないものと
考えており、引き続き臨時財政対策債当を除く通常の県債等残高の削減等についても進めていくこと
が可能であると判断致しております。
 また、防災新館の一階部分については、中心市街地の活性化や賑わいの創出に考慮した「やまなし
情報広場(仮称)」として整備することとし、地場産品や観光資源等のやまなしブランドを広く情報
発信していく場とすることを基本的な考え方として参ります。 
 文化財的な価値が高い議事堂、別館については、創建時の意匠の保存に努めつつ、耐震化と合わせ
て、バリアフリー化等を図るとともに、県庁舎敷地については、歩行者と自動車の動線の完全な分離
等を図りながら緑化等に努め、県民に開かれたオープンな県庁舎を目指して参ります。
 なお、厳しさを増す県の財政事情には十分配慮し、整備事業全体を通じて効率性、経済性の確保を
徹底することとし、職員一人当たりの執務面積については、国の基準を下回る現状の一人当たり面積
を基本とするなど、必要最低限の整備とすることで整備費用を極力抑制して参ります。
 次に、保健医療の充実についてであります。
 誰もが安心して医療を受けられる体制を整備するためには、医師の確保が喫緊の課題であります。
 本県への医師定着を促すため平成十九年度に創設した医師修学資金貸与制度につきましては、現在
までの貸与者は二百四十六名にのぼり、山梨大学においても、県内において一定期間、診療に従事す
ることを要件とする地域枠を創設するなど、医師不足解消に向けての対策の充実を図っております。
 一方で、当面の産科等の医療サービス体制の確保にも全力で取り組んでいく必要があることから、
本年度創設した後期研修奨励金交付制度により、二年間も臨床研修を修了した医師の産科選択を促し、
産科医師の確保・定着を図るとともに、助産師の資質向上を図るための研修等を内容とした寄附講座
を引き続き山梨大学に設置し、助産師外来の普及を促進して参ります。
 また、新たに、厳しい勤務環境に置かれている産科や救急医療に従事する医師の負担を軽減するた
め、産科医に分娩手当を支給している医療機関及び休日・夜間に勤務する医師に救急勤務医手当を支
給する医療機関に対し助成を行い、勤務条件の改善を図り、医師の確保に努めて参ります。
 次に、県立病院につきましては、平成二十二年四月の特定地方独立行政法人への移行に向けて、病
院情報システムの改修や土地建物等の資産評価など必要な準備を進めて参るとともに、中期目標や中
期計画等の策定に当たり、意見を聴くため、本年四月には地方独立行政法人山梨県立病院機構評価委
員会を設置して参ります。
 また、県立北病院については、心神喪失者等医療観察法に基づく指定入院医療機関として整備する
ため、専用病棟の建設に着手して参ります。
 次に、感染症対策についてであります。
 発生が危惧されている新型インフルエンザに備え、保健所における発生時の相談支援体制の確保や
抗インフルエンザ薬の備蓄を行うとともに、各家庭での日頃の備えなどについて普及啓発を実施して
参ります。
 次に、子育て支援についてであります。
 地域における子育て環境を整備するため、保育所を拠点として、住民ボランティア等の協力により、
地域ぐるみで子育て支援に取り組む事業に対し助成して参ります。 
 また、妊婦健診については、従来五回まで市町村において公費により負担しておりましたが、国の
第二次補正予算で創設された交付金を財源として、望ましいとされている十四回の妊婦健診を全て公
費で受けられるよう、市町村に対し助成して参ります。
 更に、地域福祉の推進については、障害者自立支援対策臨時特例基金による特別対策事業を延長・
拡大し、グループホーム等の入居時に必要な備品購入に対する助成や、福祉・介護人材の確保対策等
に取り組んで参ります。
 第四は、「はぐくむ・やまなし」の実現についての施策であります。
 先ず、教育環境の整備・充実についてであります。 
 不登校対策については、教育の最重要課題として、本年度から中学校一年生に少人数学級編制「は
ぐくみプラン」を導入し、いわゆる「中一ギャップ」の解消を図ってきたところであります。
 しかしながら、平成十九年度の不登校児童生徒数の割合が全国で最も高かったことから、更に積極
的な対策を進めていくこととし、不登校生徒が多い中学校への加配教員やスクールカウンセラーの配
置を強化するとともに、不登校の多い中学校の区域内にある小学校にも、スクールカウンセラーを新
たに配置し、児童生徒への支援の充実に努めて参ります。
 また、今後の高等学校整備の指針となる新たな高等学校整備構想につきましては、昨年十月に設置
した検討委員会において検討を重ねているところであり、本年六月には検討委員会から報告を受け、
本年秋を目途に新たな構想を策定し、魅力ある高校づくりを進めて参ります。
 更に、私学教育の振興につきましては、私立学校における教育環境の維持向上や保護者負担の軽減
のため、私立学校運営費等に対して助成して参ります。
 次に、新県立図書館の整備についてであります。
 新県立図書館の整備につきましては、一月に建物の設計に着手したところであり、明年度は、情報
システムの設計にも取り組み、平成二十四年秋の開館に向け事業を進めて参ります。
 また、整備に当たっては、国土交通省の「暮らし・にぎわい再生事業」により、最大二十億円の国
庫補助が受けられ、県民負担が大幅に軽減できる見込みとなったところであります。
 なお、新県立図書館と併せ、甲府駅北口県有地に整備していくこととしておりました高度情報化拠
点については、民間の資金・ノウハウを導入し、定期借地権を活用した公民連携事業として整備する
ため、昨年末から年明けにかけて、専門コンサルタントに委託して、整備事業者等の参加意欲を調査
して参りました。
 その結果、過日、百年に一度とも言われる厳しい不況に加え、金融機関が不動産投資に対する融資
に慎重になっていることなどから、開発業者の進出意欲が極めて低調であり、スケジュールの延期な
どの対応が必要との報告を受けました。
 このため、現時点では、当初計画したスケジュールに沿って事業を進めることは困難であると判断
し、この際、事業を一時的に凍結することとし、再開の時期については、経済情勢等を見極めながら
対応して参ることと致しました。
 北口県有地については、高度情報化拠点を整備して情報通信産業の誘致等を図り、地域の活性化と
産業の振興に資するよう活用していくことが最も適切であると判断しておりますが、今後、更なる社
会状況の変化等も想定されますので、必要に応じて見直しも行って参りたいと考えております。
 次に、スポーツ及び文化の振興についてであります。
 県民のニーズに応え、良好なスポーツ環境を提供するため、ヴァンフォーレ甲府のホームグラウン
ドである小瀬陸上競技場に、本年八月の供用開始を目指して大型映像装置の整備を進めるとともに、
小瀬体育館には、平成二十二年夏を目途に、空調設備を整備しております。
 また、国内最大級の文化の祭典「国民文化祭」の平成二十五年の本県開催に向けては、本年度から
明年度にかけて、大会の骨格となる基本構想の策定を進めて参ります。
 更に、県立文学館については、開館二十周年記念事業として、本県出身の俳人、飯田蛇笏、龍太両
氏の記念室を整備し、本県ゆかりの文学作品に触れる機会の充実を図って参ります。
 また、甲府城跡・舞鶴城公園の活用については、平成十七年度に設置した「甲府城跡保存活用等調
査検討委員会」から、先般、建造物の姿や規模、城の特徴などについて調査した結果、整備可能な建
造物として、櫓門二門が報告されたことを踏まえ、新たに「甲府城跡櫓門整備検討委員会」を設置し、
今後の甲府城跡の更なる活用に向けて検討して参ります。
 第五は、「さわやか・やまなし」の実現についての施策であります。
 先ず、地球温暖化対策についてであります。
 去る十二月定例県議会において、温室効果ガスの排出抑制を計画的に推進するとともに、県民や事業者等の地球温暖化防止に対する意識を高め、自主的な取り組みを促進していくことを目的として、「地球温暖化対策条例」を制定いたしました。
 また、本年度設置した「環境やまなし創造会議」からは、過日、持続可能な社会を実現するため、温室効果ガス排出抑制対策の推進等により低炭素社会への転換を図っていくことや、環境教育、景観
対策などの一層の推進を図っていくことを求める御提言をいただいたところであります。
 年度内には、この御提言も十分に踏まえ地球温暖化対策実行計画を策定し、明年度は、森林、水、太陽光などの資源が豊富である本県の特徴を最大限生かしながら、県を挙げて温暖化対策に本格的に取り組んで参る考えであります。
 先ず、県内事業者に対し、計画的な温暖化対策の実施を促すとともに、「やまなしの森づくり・CO2呼吸認証制度」により、企業等の森づくり活動への参加を一層促進して参ります。
 また、既設の個人住宅における太陽光発電設備の設置を促進するため、金融機関から融資を受けて設置した個人に対し、利子相当額の一部として十万円を限度に助成して参ります。
 更に、本県と東京電力との共同事業として、甲府市米倉山において、内陸部では国内最大規模となる出力1万キロワット程度の大規模太陽光発電施設を整備することとしたところであります。 
 今後、平成二十三年度の一部運転開始を目指し、低炭素社会の実現に向けた先導的な取り組みとして進めて参ります。
 また、森林保全等を目的とした新税については、「環境やまなし創造会議」の御意見も踏まえ、昨年十二月以来、庁内において検討を行ってきたところでありますが、既に三十県が税方式を導入していることなどを踏まえ、導入の可能性について、学識経験者や専門家による検討を行うべきであるとの結論に至ったところであります。
 このため、学識経験者等で構成する検討委員会を設置し、多様な公益的機能を有する森林を県民全体で守り育て、次の世代に引き継ぐとともに、低炭素社会の実現に向けた総合的な取り組みを一層進めていくための方策の一つとして、新税導入について検討して参ります。
 更に、美しく風格のある県土づくりを推進していくため、「美しい県土づくりガイドライン」を本
年度中に策定し、明年度は市町村における景観計画の策定を支援して参ります。
 次に、廃棄物最終処分場の整備についてであります。
 明野廃棄物最終処分場につきましては、昨年十二月、環境整備事業団理事会において、名称を「山梨県環境整備センター」とするとともに、操業開始を本年五月としたところであり、現在、来月の完成に向け建設工事が行われ、運営の準備が進められております。
 また、笛吹市境川町上寺尾区における次期処分場については、建設に向けて環境影響評価などが行われているところであり、明年度には施設の詳細設計に着手することとなっております。

 次に、富士山世界文化遺産登録につきましては、昨年、平泉が登録延期になるなど世界遺産の審査が一段と厳しさを増し、登録要件である顕著な普遍的価値の証明が重要となる中で、平成二十三年の登録スケジュールを見直したところであり、今後は、登録に向けて必な作業に万全を期すとともに、文化庁、静岡県並びに関係市町村等と連携して、早期の登録に向けて鋭意取り組んで参ります。

 第六は、「つどう・やまなし」の実現についての施策であります。
 本年四月に、「社団法人やまなし観光推進機構」を設立し、民間の自由な発想を生かしつつ、地域発の滞在型旅行商品の造成・販売や企業研修等の新たな団体旅行の誘致など、内外の観光客の効果的、効率的な誘致と併せ、県産品の販路拡大にも取り組んで参ります。 また、本年四月から六月には、JR東日本などとも連携しつつ、山梨の春の魅力である、桃、桜、ラベンダーなどの花々と全国に誇る清らかな名水を生かした「花と名水 美し色の山梨」キャンペーンを実施して参ります。
 国際観光の振興につきましては、海外からの誘客活動を一層強化するため、香港などにおいてトップセールスを行うとともに、北京に加え、上海においても観光セールスや観光情報の収集・分析などを行う専門スタッフを委嘱するなど、特に東アジアからの誘客を促進して参ります。
 信玄公祭りについては、平成二十二年に四十回の節目を迎えることから、全国ブランドの祭りとなるよう見直しを進めており、本年は、舞台演出家による信玄公本陣の演出など、県内外から多くの観光客に訪れていただける魅力ある祭りとしていきたいと考えております。
 第七は、「むすぶ・やまなし」の実現についての施策であります。
 先ず、リニア中央新幹線の早期実現についてであります。
 昨年末には、輸送力や建設費用などの追加四項目の調査が、国土交通大臣から鉄道建設・運輸施設
整備支援機構及びJR東海に指示されるなど、平成三十七年のリニア中央新幹線の営業運転開始に向けて、着実に前進しているところであります。
 そこで、明年度は庁内にリニア建設推進本部を設置し、リニア中央新幹線の建設促進に向けて部局横断的に取り組むこととし、また、今後のルート等の具体化に併せて県全体の活性化方策の検討を進めて行くため、リニア中央新幹線が人口や経済に与える影響についての基礎調査を実施して参ります。
 次に、道路網の整備についてであります。
 道路整備については、昨年十二月、今後十年間の整備の考え方を示した「山梨のみちづくりビジョン」の素案をまとめたところであり、名古屋圏も視野に入れた「二時間交通圏」の拡大などにより、県外とのネットワークの確立と本県の競争力の向上を目指して参ります。
 中部横断自動車道については、六郷インターチェンジから増穂インターチェンジまでの有料区間に引き続き、富沢インターチェンジから六郷インターチェンジまでの新直轄区間においても工事着手の準備が整ったことから、三月二十日に南部町内において起工式が行われます。
 東富士五湖道路の第二東名高速道路への接続については、国が早期の工事着手を目指し、本年度から本格的な調査に入っており、引き続き早期整備を働きかけて参ります。
 更に、新山梨環状道路については、南部区間の中央市内の工事が完成し、三月十四日に供用開始の
運びとなり、南アルプスインターチェンジから甲府市の国道三百五十八号までの約九キロメートルが連続して通行できることとなります。
 以上の内容をもって編成しました結果、一般会計の総額は、四千四百六十七億円余となっており、本年度当初予算と比較して、二・六パーセントの増となっております。
 この財源と致しましては、地方法人特別譲与税を含む実質県税九百三十四億円余、地方交付税一千
七十三億円余、国庫支出金五百七十五億円余などのほか、臨時財政対策債を含めた県債九百四十二億
円余を計上いたしております。 
 また、特別会計は恩賜県有財産ほか十一会計を合わせまして二千六百九十六億円余、企業会計は、電気事業ほか三会計で二百六十八億円余となっております。
 なお、簡素で効率的な行財政運営の実現を図るため、当初予算編成に当たっては、事業の必要性・効果、官民の役割分担など総合的見地から、徹底した事務事業の見直しを行い、過去五年間の平均件
数の二・二倍に当たる二百四十八件、十九億円余の事業を廃止し、限られた財源、人的資源を施策の
優先度の高い事業に重点的に配分するよう努めたところであります。
 今後とも、高度化・多様化する県民の県政に対する要望に。的確かつ効果的に応えて参りたいと考
えております。
 次に、条例案のうち、主なるものにつきまして申し上げます。
 地方独立行政法人山梨県立病院機構評価委員会条例の制定についてであります。
 県立病院の平成二十二年四月の特定地方独立行政法人への移行に向けて、中期目標等の策定に関する審議や、法人化後の業務実績の評価等を行う地方独立行政法人山梨県立病院機構評価委員会の組織及び運営に関し、必要な事項を定めようとするものであります。
 また、併せて、地方独立行政法人山梨県立病院機構の目的や業務の範囲等を規定する定款を定める
案件を提出致しております。
 最後に、平成二十年度二月補正予算に係る提出案件につきまして御説明申し上げます。
先ず、補正予算案のうち主なるものにつきまして申し上げます。
 国の第二次補正予算により創設された地域活性化・生活対策臨時交付金など各種の交付金を活用し、地域の活性化や雇用の創出等に資する事業を実施して参ります。
 地域活性化・生活対策臨時交付金に係る事業につきましては、県民の安全・安心の確保対策として、耐震改修促進計画に基づき進めている県立学校・県有施設の耐震化の前倒しや県各市町村に設けられている震度情報ネットワークシステムの更新などを行うとともに、産業振興として、山梨大学の燃料電池研究施設の周辺整備等を行うほか、基盤整備として、生活に密着した道路整備や森林整備を促進するリンドウの整備等を実施することとし、三十億円余を計上致しております。
 また、交付金の三割以内を翌年度の事業執行分として公共施設整備等事業基金に積み立てることとし、十六億円余を計上致しております。
 次に、雇用対策として、安定的な雇用の創出を図るため、ふるさと雇用再生特別交付金により基金を設置することとし、四十六億円を計上するとともに、短期的な就業機会を創出するため、緊急雇用創出事業臨時特例交付金により基金を設置することとし、二十億円を計上致しております。

 また、地方消費者行政活性化交付金や子育て支援対策臨時特例交付金、妊婦健康診査臨時特例交付金を財源として、それぞれの交付金の目的に沿った効果的な事業を実施するため、基金を設置すると
ともに、障害者自立支援対策臨時特例交付金を基金に積み増すこととし、所要額を計上致しております。
 また、国の生活対策に呼応し、安全・安心の確保や防災強化を図るため、道路整備や防砂工事などの公共事業を前倒しして実施することとし、二十億円余を計上致しております。
 更に、商工業振興資金につきましては、引き続き高い資金需要があることから、経済変動対策融資の融資枠を二百四十二億円から七十億円拡大して三百十二億円とすることとし、損失補償に係る債務負担行為の補正を提案致しております。
 また、今回の補正予算案におきましては、事業費の確定による減額補正などにより一般財源の増加が見込まれることから、財源対策による基金の取り崩し額をできる限り減額した結果、本年度の基金の取り崩しは当初予算計上額の百三十億円から八十億円となり、主要基金の残高は、地域活性化・生活対策臨時交付金による公共施設整備等事業基金への積み立て分を除くと、平成十九年度末の四百七十一億円余から四百七億円余となります。
 なお、中部横断自動車道の新直轄区間に係る交付税の増額分につきまして、後年度に増加する県負担金に充当できるよう、財政調整基金に積み立てることと致しております。
 この結果、一般会計の補正額は百二十七億円余の増額となっております。
 また、特別会計の補正額は、恩賜県有財産ほか七会計で十四億円余の減額、企業会計の補正額は、
病院事業会計で二十一億円余の増額となっております。
 次に、条例案のうち主なるものにつきまして申し上げます。
 山梨県ふるさと雇用再生特別基金条例ほか四条例の制定についてであります。
 国の第二次補正予算により創設されたふるさと雇用再生特別交付金等を財源として、それぞれの交付金の目的に沿った効果的な事業を実施するため、五基金を設置しようとするものであります。
 その他の案件につきましては、いずれも、その末尾に提案理由を付記しておりますので、それによりまして御了承をお願い致します。なにとぞ、よろしくご審議の上、御議決あらんことをお願い申し上げます。

 平成二十一年二月二十七日

                山梨県知事   横 内 正 明

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